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真空成形と木型について

真空成形

木型と真空成形は、製品のプロトタイピングや小規模生産に使用される技術です。それぞれの特徴とプロセスについて詳しく説明します。3Dプリンター導入以前はこのような工法で試作品の製造をしていました。

木型

木型は、主に真空成形プロセスで使用される型の一種です。金属鋳造の分野でもよく用いられ、特に砂型鋳造において重要な役割を果たします。ケミカルウッド(ウレタン樹脂でできたブロック)をCNC加工、もしくは手加工により木型を製作していました。

プロセスの概要:

設計:製作する部品や製品の設計図を基に木型が設計されます。

木型製作: 設計に基づいてケミカルウッドを加工し、製品の形状を模した型を作ります。通常、この木型は製品よりも若干大きめに作られ、収縮率を考慮しています。

木型を使用する利点は、比較的安価で複雑な形状も作りやすいことです。しかし、木型自体は耐久性が低く、繰り返し使用すると徐々に劣化してしまうため、通常は限られた数の成形にしか使用されません。

真空成形

真空成形は、熱可塑性プラスチックシートを加熱し、それを上記で製作した木型に合わせて真空で引き伸ばして成形するプロセスです。この方法は、包装材料、部品トレイ、おもちゃなど、さまざまな製品に利用されます。

プロセスの概要:

  1. プラスチックシートの準備: 熱可塑性プラスチックのシートを用意します。
  2. 加熱: シートを加熱して柔らかくし、成形しやすくします。
  3. 成形: 加熱されたシートを型の上に置き、真空を使ってシートを型に引き付けます。これにより、シートが型の形状を取ります。
  4. 冷却と取り出し: 成形されたプラスチックが冷えると固まります。冷えた後、成形品を型から取り出します。

真空成形の利点は、比較的短時間で大量の製品を製造できる点と、低コストであることです。しかし、使用できる素材や成形できる形状には制限があります。